この記事では、ゼルダの伝説シリーズに出てくるトライフォースの元ネタについて見ていきます。
「ゼルダの伝説」シリーズは、1986年に初めてリリースされて以来、世界中のゲームファンに愛されてきました。その中心にあるのが、トライフォースという神秘的なアーティファクトです。
トライフォースは、知恵、力、勇気の三つの部分から成っています。
そして、それぞれが独立した三角形の形をしています。このシンボルのデザインや意味には、さまざまな歴史的および文化的背景が影響していると考えられます。本記事では、トライフォースの元ネタについて詳しく探っていきます。
北条家の家紋「三つ鱗」とトライフォースの関係
トライフォースのデザインは、北条家の家紋「三つ鱗」に非常によく似ています。北条家とは、鎌倉時代に権力を握った有力な武家です。そして三つの逆三角形が集まって一つの大きな三角形を形成する家紋を使用していました。この家紋は、シンプルでありながら力強さを感じさせるデザインです。トライフォースの象徴的な形状に影響を与えた可能性が高いです。
「逃げ上手の若君」とトライフォース
「逃げ上手の若君」にて、この紋様はトライフォースと思った方もいたと思います。筆者がそうでした。このアニメは、北条時行という歴史的人物を主人公にし、彼の波乱万丈な人生を描いています。アニメ内で登場する北条家の家紋「三つ鱗」は、トライフォースと非常に似ており、ゲームファンにとっては馴染み深いデザインとして映ることでしょう。
三つ葉葵とトライフォースの元ネタ
もう一つの類似点として、徳川家の家紋である「三つ葉葵」が挙げられます。三つ葉葵は、三つの葉が一つに集まるデザインです。トライフォースの三つの三角形が合わさって一つの大きな三角形を形成するデザインと似ています。徳川家は江戸時代に日本を統治した有力な一族です
その家紋は日本国内で広く認知されています。
日本神話の影響とトライフォース
トライフォースのコンセプトには、日本神話の影響も見られます。日本神話には「三貴子(みはしらのうずのみこ)」という重要な三神が存在します。そしてそれぞれが異なる領域を司っています。
アマテラス(太陽神)。ツクヨミ(月の神)。スサノオ(海と嵐の神)。
これら三神は、力、知恵、勇気といったトライフォースの要素と対応しています。この神話的背景が、トライフォースの元ネタに影響を与えたと考えられます。
西洋の影響とトライフォース
トライフォースには、西洋の宗教や伝説からの影響も見られます。
特に、キリスト教の三位一体(父、子、聖霊)の考え方
三つの要素が一つの全体を形成するというトライフォースのコンセプトに似ています。
また、西洋の多くの物語や伝説には、三つのアイテムや三人の英雄が登場するというテーマがあります。これらもトライフォースの元ネタに影響を与えた可能性があります。
トライフォースのシンボリズムとその元ネタ
トライフォースは、ゲーム内で絶大な力を持つアーティファクトとして描かれています。それぞれの部分は、力、知恵、勇気を象徴しています。
そして、完全なトライフォースを持つ者は無限の力を得ることができるとされています。このシンボルは、「ゼルダの伝説」シリーズ全体の物語を通じて重要な役割を果たしています。
力(トライフォース・オブ・パワー)
力を象徴し、主にシリーズの主要な悪役であるガノンドロフが所有することが多いです。また、この部分は、物理的な強さや支配力を表し、持ち主に巨大な力を与えます。
知恵(トライフォース・オブ・ウィズダム)
知恵を象徴し、主にゼルダ姫が所有します。また、知識や賢明さをもたらし、持ち主に洞察力や判断力を与えます。
勇気(トライフォース・オブ・カレッジ)
勇気を象徴し、主人公のリンクが所有します。また、恐れを克服し、困難に立ち向かう力を持ち主に与えます。
結論:トライフォースの元ネタの多様な影響
トライフォースは、「ゼルダの伝説」シリーズの中で象徴的な存在であり、そのデザインや意味には日本や西洋の歴史や文化が影響していると考えられます。北条家の家紋「三つ鱗」や徳川家の家紋「三つ葉葵」、日本神話の三貴子、そしてキリスト教の三位一体など、多くの要素がトライフォースの元ネタに関連している可能性があります。このような多面的な背景を持つトライフォースは、ゲームの中での深い意味を持ち続け、プレイヤーにとっても特別な存在となっています。
「ゼルダの伝説」シリーズがこれほどまでに成功し、長く愛されている理由の一つは、このような豊かな文化的背景と象徴的なアイテムが物語に深みを与えているからでしょう。トライフォースの元ネタを知ることで、ゲームの世界観やストーリーに対する理解がさらに深まり、プレイの楽しさが増すこと間違いありません。

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